(2017年)準備期間DAY -2(8/26)あとはスタートを待つのみ、全ては整った

(2017年)準備期間DAY -2(8/26)
あとはスタートを待つのみ、全ては整った

チームジャパン、車検へ

8月26日(土)。シックスデイズ・フランス大会のスタートまで後2日を残すばかりとなった。ISDEでは、あらかじめ受付(選手登録)と車検の日程が、国ごとに決められている。おおむね、開催地から近い国のチームから始まり、遠隔地のチームほど後ろのほうにスケジュールが組まれる。これは、旅行に時間がかかるという理由や、バイクや関連する資材の輸送に問題が発生した場合などに備えて、少しでも日程に余裕を持たせるため。今日は数日間に渡る受付・車検の最終日で、チームジャパンのほか、オーストラリア、アメリカも前後して受付・車検を行った。

今日のチームジャパンは、まず最終的なバイクのセットアップを行い、その後、受付。そして車検を受けた。その間に、前橋と滑川がサービスを受けるKTMパドックでは、ライダーとサポートチームのためのブリーフィングが行われ、6日間の競技期間中に、どのようなメカニックサービスが提供され、チェックポイントへ運んでもらう個人用の荷物、例えばスペアのゴーグル、グローブ、また好みのサプリメントなどをいつどのように預ければよいか、などをすりあわせた。

チームジャパンを、世界に向けて発信

あわただしいスケジュール。短いランチタイムもそこそこに、パドックでは、ワールドトロフィチーム、ジュニアトロフィチーム、そしてウイメンズトロフィチームのフォトシューティングも行われ、もちろんチームジャパンも参加。7年ぶりに参加する日本代表チームの顔ぶれが世界中のメディアに披露された。今から来年はどんなライダーがここに並ぶのが楽しみだ。

オーストラリアチームに世界が注目

この撮影会でもっとも多くの時間が割かれたのは、オーストラリアチーム。マット・フィリップス、ダニエル・サンダースを筆頭とするワールドトロフィチームはもちろんのこと、ジェシカ・ガーディナー率いるウイメンズトロフィチームも人気。ここまで4連勝、そして今年も優勝候補の筆頭。ちなみに2015年のスロバキア大会ではワールド、ジュニア、ウイメンズのすべてをオーストラリアチームが制している。

今日は、夕暮れからオープニングセレモニーが行われ、明日の日曜日は束の間の休息日となる。チームジャパンの4人は、まだ確認できていないテストの下見を軽くおこなってDAY1に備える形だ。

ISDEライダー、中嶋メカに聞くチームでの過ごし方

準備の4日間をサポートして来たオープンエリアのオーナーである中嶋宏明は、過去に4回ISDEを走り切っているベテラン。初めてのISDEは97年のイタリア、そのあとが2000年のグラナダ。2001年のフランスは、ここブリーブで行われた大会だった。そんな中嶋に、クラブチームとは違い、人数的に大所帯になってしまうトロフィーチームの中で、ライダーはどのように過ごしたら良いのかを聞いてみた。

「まず一番大切なのは、協調性です。個人で参加する競技ではなく、チームで参加してるので、団体で動くことに慣れる必要がある。自分のペースではうまくいかないことが多いので、チームとして動く事を大前提で考えて貰わないといけないですね」日本からトロフィーチームを輩出し始めた当初から、メカニックとしてサポートを続けている中嶋は穏やかな口調で語る。

レンタルサポートの実態

今回、日本チームは、KTMとYAMAHAのマシンレンタルサポートを受けての参加となったが、主にYAMAHAのメカニックは平田雅宏、KTMのメカニックは中嶋が行う。メーカーによってサポートの内容に個性がでてしまうようではあるが、ISDEを走るために、レンタル&サポートはとても有用だ。車両を送るとなるとコンテナを手配して送らなくてはならず、金銭的な面で大きく負担がかかる。また、身一つで参戦できれば、便利なことは明白。現在、多くの欧州外のライダーは各メーカーのサポートを利用している。

KTMとYAMAHA、両メーカーの特色について「KTMサービスは、ほぼ完璧な仕事をしてくれるので、ホントに助かってます。向こうからどのようにすれば良いのか、的確な指示があるので、我々が考えることは無いですね。競技中の調整もパーフェクトなので、自分の実力をこの土地で上手く活すことに集中できると思います」

一方YAMAHAの印象はどうなのか?「平田さんが頑張ってサポートしています。ただ、どんなマシンで走るのか現地に来るまでかわからない状態でやっている点で難しいかなと。前もって、何年式の何が来る、とか、仕様はどうだ? とか前情報はあったほうがスムーズかなと思います」

前橋に期待するもの

続いてISDEベテランである中嶋に、シックスデイズの戦い方について聞いてみた。
「大会ごとに違うんですが、フランス大会では、コースのレイアウトにまず慣れてもらう。Day1・Day2で慣れ、Day3で攻める。徐々に攻めていき、最後にうまくまとめる。

エンデューロは完走しないと意味がないので、本人のペース配分がとても大事です。3日目あたりから疲労が色濃く出てきて山場を迎えます。でも、3日目を超えれば半分を過ぎているので、気持ち的には凄く楽なんですよね。3日目までが勝負だと思います。

前橋は、まだ若いので、レースが始まる前に舞い上がっちゃってる部分もあります。昨日、実は財布を落としてしまって、周りのみんなに助けてもらったりしてます。ちょっと心配な部分はありますね。完走するってことをまずは目標に。あとはタイムを詰めるための自分自身との戦いになりますから、これから先は本人しだいですね。チームとしては全く問題ないです。


オープニングセレモニーはブリーブの旧市街でのパレードから始まった。その後広場で各国チームの紹介など、多くの観衆を集めた賑々しいものになった。

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