準備期間 DAY-3(8/25)テスト下見と、監督 平地の懸念

準備期間 DAY-3(8/25)
テスト下見と、監督 平地の懸念

18年の時を経て再び

このISDE2017の開催地、ブリーブ・ラ・ガイヤルドは、16年前、ISDE2001年大会の開催地にもなった土地で、そのパルクフェメルメも、前回の場所から直線距離で1kmほどしか離れていない、現在閉鎖されている空港に設けられている。当時は、350名ほどの参加者数だったが、今回は約600名と規模が大きく、そのパルクフェルメは広大。とはいえ、これが最近のISDEの標準的なサイズだと言える。

ブリーブは内陸の農村地帯。地元の人たちが「今年は異常気象だ」という暑さである。気温が高いだけならまだしも、湿度が高い。パルクフェルメで準備に忙しいライダー、スタッフたちもこの環境でいかに体力の消耗を抑えるか、工夫が必要になるほどだ。この広大な緑の上で、総勢600名ほどが戦いを繰り広げる

変わったことがある一方、変わらないこともあるようだ。農業国フランスの典型家な農村風景が広がるブリーブの郊外。緑の丘が続くのどかな田園風景。スペシャルテストの多くは、その中の広大な牧草地に、贅沢なほど広々とレイアウトされていて、これは2001年大会とまったく変わらない光景だ。

今日もスペシャルテストの下見(徒歩に限られている)をした鈴木健二は「すごくコース幅も広いし、全体にハイスピードです。日本のコースではまずないスピードレンジですね。牧草地でフラットなんですが、たぶん掘れてくると難しくなってくると思います、下にはけっこう石が埋まっているので、荒れるときびしくなるでしょう。

先に走るライダーがある程度をラインをつけてくれるので、それをしっかりトレースしていくのが基本ですね。トップライダーたちはきれいにアウトインアウトで走りますから、それをうまく走りこなせれば、ある程度いいタイムが出ると思っています。ただ、ワダチの中はギャップと石で荒れてくるはずなので、見た目より難しいとは思います。アップダウンも激しく、キャンパー、逆バンクも多いので、攻めすぎないようにするのも大事だと思っています」

同じくYAMAHAのエンデューロチームとしてはファトクリーチームに準じるOUTSIDERS YAMAHAのサポートを受ける内山裕太郎は次のように話す。

「日高みたいな感じですけど、やっぱりスピードレンジが高いです。これまで、ギリシャ、イタリア大会と、欧州のISDEを経験しましたが、クロステストのハイスピードな感じは独特かな? どうやって攻めたらいいか悩みますね。

バイクはすごいいですね。全体にソフトで、WR450Fなんですが、パワーの出方もマイルドだし、尖ったところがなくて、結果的タイムが出るような仕上がりになっていてすごい」

テストの下見をするライダーたち。路面の確認と共に、コース状況の変化を予想することも重要

ストレスなく過ごしていますよ

今回チーム監督として、チームに同行する平地直樹は今年の日本チームの傾向をこう語る。

「いつもより時差ボケが無いようで体が楽そうです。また、今回来ているライダーは食にこだわりが無いので、みんなが一緒に食事するんじゃなくて、それぞれがスーパーに行って好きなものを買ってきて、ホテルのキッチンで料理するっていうスタイル。うまく機能している様に思います。ただ、そのぶんちょっとのんびりしてるかな? ちょっと緊張感がない。もうちょっとあってもいいかな?っていう感じですね」

昨日マシンのセッティングに悩みを抱えていた鈴木健二の仕上がりも順調の様だ。「明日10:30から受付で、その1時間後に車検なんですけど、準備はほぼ終了しています。あとは前橋と滑川がタイヤを本番に変えるだけですね。特に問題はないと思います」

監督平地の強み

選手達の準備が順調に進む中、ISDE経験が豊富な平地は、運営面に関して今までの大会には無かった不安を感じ始めている。

「運営スタッフが足りないようにも思います。いつもはイベント用のウエアを着たスタッフが常ウロウロしているのですが、今年はそんなスタッフがいない。本当は3日くらい前に1回目のジュリーミーティング(審査委員)があるんですけど、それが先送りになり、正式なミーティングをしていないので、ちょっと大丈夫かな? って不安があります」

本来ジュリーミーティングとは、各国のライダーに何か問題があった時や、大会側から連絡事項があった時など、国代表(監督)とオーガナイザーが密に報告し合う場所。失格者、事故、トラブル、などの細かい報告があり、その日競技で起きた問題について意見を交わす。

運営面での不協和音を察知出来るのは、平地監督の持つ長年の経験あってのものだ。脚光を浴びる選手以外にも、チームは縁の下の力持ちの存在があって成り立っている。選手も監督も今年は強い。平地監督の言う「緊張感がない」ことも、いい意味で捉えれば、チームとして慣熟してきていると言っても良いのではないだろうか。

 

マシンもほぼ完成した鈴木健二。「バイクはすごくいいですよ。サスペンションも最初はちょっとハードだったので、フロントサスの油面を調整してもらって、好みのセッティングに近づけています。DAY1で一日かけてセッティングをつめてベストにもっていきたいと思います」

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